こうして生きてきてみるとわかるのだが、めったにはない、何十年に一回くらいしかないかもしれないが、「生きていてよかった」と思える夜がある。
中島らもの本に書いてあった一文。
『「生きていてよかった」と思える夜』、それが昨日だった。
泣くだろうなとは思ってたけど、それはOPのメインタイトルだけだと思ってた。
違った。なんかもう後半ボロボロ泣いてしまって、「踊ろう、調子よく」とか「凧をあげよう」で何に対して感動してるのかよく分からんが涙が止まらなかった。「踊ろう、調子よく」は小さい頃、何度も何度も繰り返し見たシーンで、映画のなかで1番好きなシーンといっても良いぐらい、それぐらい好き。それを大きな画面で、オーケストラの生演奏で観てるなんて、なんて幸せなんだろう、と素直に思えた。生きていて良かったと...。シラフなのにこんなこと思うんだな。
この日を通して初めてメリー・ポピンズを大人目線で見ることができたと思う。メリー・ポピンズって大人の映画だ。自分はいつの間にかバンクスになってた。バートとバンクスの対比とか、今まで気付かなかった。
メリー・ポピンズを繰り返し見ていたあの小さかった頃、傍で同じくメリー・ポピンズが大好きだった父はどんな思いで見てたんだろう。子供もいつかメリー・ポピンズを見てくれるだろうか。
ウォルト・ディズニーがメリー・ポピンズにかけた気持ちがよくわかる。
その威力は絶大で、今日は月曜なのにとてもスッキリ起きれた。生きてるって素晴らしい。