生まれて初めてのレコードは国語辞典の匂い

生まれて初めてレコードを買った。聴いた。
ポリスのシンクロニシティー。日本版の中古。「"知る"って愛」もここまで来たなぁ。

初めてのレコード、ドキドキした。
小学校の図書室にあった、国語辞典のような匂いがするの。
レコードプレーヤーは父に貸してもらった。レコードのかけかたも分からないので、父にかけてもらった。
ジャケットからそっと出す。父が盤面にホコリや傷がないか、確認してた。プレーヤーにもそっと置いて、針をおろす。

シンクロニシティー、うまいことに「見つめていたい」がB面1曲目なんだね。
なにやら本格的なスピーカーからあのイントロが流れ出たときは感動した。
うわぁー、本当に流れた!って。レコードってすごい。なんで音が聞こえるの?不思議...。すごい...。

途中でぼそぼそっと雑音?が入ったりして、なんだか音楽をちゃんと「聴いている」「届いている」感覚がした。ちゃんと、という表現はおかしいかもしれないけど...。当時のポリスの音楽を本当に聴いてるような。タイムスリップしたみたい。

聴き終わって、またレコードをしまう。ジャケットを包むビニール袋を丁寧に畳んだ。埃が入らないような仕舞い方があるらしい。ほう。

 

父はいつもレコードをじっと聴く。椅子に座って、ただじっと。「映画と同じ、真剣に聴かなきゃいけない」と。
自分には出来ないなぁと思っていたが、そうなる理由がちょっと分かった(できる・できない・そうなる、の話じゃないかもしれないが)。
レコードって実際に曲が流れるまでの動作が多くて、あぁそりゃ真剣になるよなぁって。大事に扱うよなぁって。
自分たちはいま本当に音楽を粗末に聴いてる。さくっと聴きたい曲だけを選べるし、曲順も簡単に変更できる...。

 

 

シンクロニシティーと迷った、ゴースト・イン・ザ・マシーンも結局買ってしまった。
マジックとオメガマンが好きなんだ...。