やりたいことを選んだ、あの頃のあの子達

高校時代の友人が夢に出てきた。
今は全然連絡をとっていない。

その子は3年のときにバンドを始めた。文化祭のコンテストにも出た。
元々トランペットか何かやっていたそうで、音楽好きなことは周りも知っていたから驚きはしなかった。

だけど驚いたのは高校卒業後。
音楽系の学校に進んだと思ったら、新たなバンドを組んでずっと音楽活動を続けていた。

そんなに本気だったのかとみんな驚いた。
「よくやるよね」みたいな雰囲気だった。
(ライブ宣伝のメールだけがよく来たからだと思う。音楽やってる人あるあるだけど。)

その子とはそれっきり。

何年経った?

今なにしてるんだろう?と思って調べてみたら、まだやってた音楽活動。
プロが使うような宣材写真まである。
繋がりでその子と同じバンドだった子も見つけた。ドラマーとして活躍していた。

びっくりした。うちらもう30代よ?食っていけてるのかな?と思ったけど、あぁ凄いなぁと思った。
ずーっと好きなこと続けてきたんだ、って。すっごい良いじゃんそれ。

自分も音楽好きな方だとは思うけど、映画が好きな方だとは思うけど、
もっと誰かに感謝される仕事をしたいと思ったことはあるけど、
飢餓に苦しむ国をなんとかしたいと思ったことはあるけど、
手話を習いたいと思ったことはあるけど、

あるけど、
あるけど…。

なにひとつ行動に移せていない。

あの頃、我々はあの子たちにうしろ指を指していた。恥を知れ。

あの子達にとっては音楽に対するエネルギーが強くて「行動に移した」という感覚がないかもしれない。

それでもあの子達から発せられてるパワーは今でも強くて眩しい。

今 自分が聞いている音楽や好きな映画の俳優は、みんな行動にうつした人達なんだよね…。