ビール

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「ビール」という本を読んだ。ビールは偉大なり。自分もビールについて何か書きたくなった。 publishing.parco.jp


ビールの美味しさや飲み方は大学時代に学んだ。今では隙あらばビール飲もうとしてる自分にも、ビールを「苦くて飲めない」なんて可愛いこと言ってた時代もあった。 周りは年上の友人が多く、メニューも見ずに「とりあえずビール」一択。自分にはメニューが必要だった。まだカシオレだの、なんちゃらミルクとかいった甘いお酒を好んでいたからだ。ひとりだけメニューを見るのは周りにも悪いし、だんだん面倒に感じ、自分もとりあえずビールを頼むようになった。運ばれてきたさほど美味しいと感じないビールを飲みながら2杯目を考える。それを繰り返していたらいつの間にかビールが大好きになった。ピーマンやわさびのように。何を飲むか考えるのって実は面倒くさい。誰しもが「とりあえずビール」と唱えるようになったのが分からんでもない。 居酒屋のおしぼりをジョッキのコースターにすることを覚えたのも同じ頃だ。ジョッキの水滴でテーブルがびちゃびちゃにならないから良いんだよね。どうやら沖縄だけの文化らしい。沖縄にゆかりのある友人が教えてくれた。ビールやおしぼりコースター、生グレープフルーツサワーの上手な搾り方やジョッキへの注ぎ方を教えてくれたのもこの同じ人。お酒だけでなく、色々教えてくれたな。のちに告白するものの、残念ながらフラれた。懐かしき思い出。

人生で一番美味しかったビールについても書いておきたい。 これも学生時代。夏休みにティッシュ配りの短期アルバイトをしていた。真夏の8月。猛烈に暑い。駅前は日光を遮るものがなにもなかった。いつ終わるんだ...とぼんやりしていたとき、同じアルバイト仲間の人に離れたところから声をかけられた。「はやくこっち来い!」と急かすジェスチャーをとっている。向かうとなんと手には缶ビール。どうしたのかと聞いたところ、通りすがりの人に奢ってもらったらしい。「まわりに見つからないうちにはやく飲め!」と続くジェスチャー。自分のために少し残しておいてくれたらしい。事情はよくわからなかったが、飲んだ。仕事中にごめんなさい。暑さの効果もあってあのビールは本当に美味しかった。

もう冬だ。あの暑さからくるビール欲はしばらくお預け。