アルバムで聴くのも愛

最近スピッツをアルバム単位で聴くことが多くなった。たぶんインタビュー本を読んでる途中だから。アルバムの制作過程の話とか読んでると、インタビューと一緒にアルバムを聴きたくなる。

そこで思い出すのはやっぱりプリンスの「アルバムって覚えてる?」という言葉。

普段は好きな曲を集めたプレイリストをシャッフルで聴いてたら、そこはかとない罪悪感というか後ろめたさがあった。

そう、本当はね、アルバム単位で聴くのが正しいってわかってるんだけどね...。好きに聞いてほしい、っていう人もいるかもしんないけど。

でもまぁ最近はそんな聴き方をしてるから好きなアルバムもできてきた。ハヤブサが好き。「宇宙虫」から「ハートが帰らない」の流れが大好きで。「甘い手」も「ジュテーム?」も好きだし。

アルバム単位で聴いてると、歌詞カードとか裏ジャケットが見たくなる。手に取りたくなる。やっぱり中のデザインまでアルバムのひとつだし。

ほぼサブスクで聴いてるのが今度はそこはかとない罪悪感と後ろめたさ。

手塚治虫「ミッドナイト」のこと

av.watch.impress.co.jp

朝からびっくり。インスタの広告で流れてきてびっくり。

ミッドナイトがいちばん好きなの...手塚作品で。一話完結で読みやすいし。ミッドナイト格好いいし。
ただミッドナイトはブラックジャック火の鳥とちがってそこまでメジャー作品ではない感覚があった。だから自分の世界のなかだけでずーっと楽しめるんだろうなと思っていた。ときどき「私も好き!」or 「知ってるよ!」という人に偶然会えて話せればそれで良いなと。

だからいやぁびっくり。
公開はYouTubeのみなのね。19分なのね。ちょっとホッ。

ミッドナイトはさ、「ブラックジャックのひとりの患者の人生の話」ってところが大好きで。ブラックジャックも一話完結で、色々な患者が出てくる。ミッドナイトもそのひとり。ミッドナイト以外の患者も深掘りすればその人ひとりひとりの人生があるんだけど、たまたま深掘りされたのがミッドナイトだった。

あれだけ濃い人生を送ったミッドナイトなのに、「ブラックジャックのひとりの患者」と括ってしまえばただそれだけ。そんな儚さも好き。


そういう人の見えざるものって良いよな...。NHKのファミリーヒストリーとか、ドキュメント72時間とか。

道ですれ違う知らない人にも人生があるんだよなーーーー、見えないだけで、って思う。