「電車のデザイン」の第2章に書いてあったこと

カラー版 電車のデザイン (中公新書ラクレ)
 

電車のデザイン
水戸岡鋭治 (著)

 

第1章は作品集。第二章は仕事の現場話について。良いことたくさん書いてあったのでメモと備忘録。

 

デザインする前に考えること

①まず考え方を決める
②利用者の立場に立つ 
③コストパフォーマンス意識の低下 
④好み・趣味・アートは二の次、三の次とする

これらはデザイナーとしての基本的認識。

活字から入る

最初の段階はビジュアルを入れずに、活字だけで作る。
内容は短ければ短いほど良くて、誰もが分かる言葉で、時代を捉え、つくりあげるモノの価値を端的にイメージできるような企画書(A4一枚)を作る。困ったときにカタチや色や素材から入らない。

人が望んでいることや、夢見ていることをどうやれば実現できるのか。それを一生懸命考え、想うのが自分の役割。だからこそ自分で言葉にするのが大事。

最初から勝手に絵やイメージを作って「こんな感じでどうでしょう」と言われても、それが「何のために」「誰のために」「どうするのか」が明確でなければ結果的には企業のトップの賛同は得られない。

正確に、みんながわかるように伝えるのは言葉。
それを具体的に、視覚的な理解をしてもらうのが、絵などのビジュアル。

水戸岡さんは不得意である活字をあえて大事に考えている。
不得意なことで表現できないと、得意だと思っていることでもきっとうまくいかないと思っているから。

言葉の大切さ

職人でもクライアントやお客様、さまざまな人たちとコミュニケーションをとる。そのコミュニケーションの方法は結局「言葉」しかない。
言葉によって新しい認識が生まれて、デザインの次の新しいステージが見えてくる。

言葉をきちんと使うために必要なことは、「自分の軸」。
デザインを練り上げる過程では、さまざまな意見が飛び交う。その中で「自分の軸」があってはじめて相手の意見に対してこちらが主張をしたり、修正について説明できる。

クライアントやお客様の反応は「自分の軸」を持つことで本当に理解できる。

感想

図書館でなんとなく借りた「電車のデザイン」。
今まさに自分が求めているスキルが「言語化」のあたりの事だったからズガンときた。言葉...言葉...そうかやっぱり言葉に出来るのって大事なんだよなぁと。コミュニケーションの基本は言葉。うまく使えるようになりたいと改めて思った。なにか作るときに言葉から初めてみよう。

「自分の軸」に関しては強い意志・信念が必要なんだろうな。